テーマについて
本企画は、日米ライブフォーラムが主催するエルカミノ・カレッジ(米国カリフォルニア州トーランス市)の公開講座「ITビデオ・ジャーナリズム」の一環として発案されたもので、朝日新聞社、国立極地研究所、ロサンゼルス日本貿易振興機構(JETRO)の協力のもとに、テーマ「私たちと環境問題のグローバリゼーション」について以下の要領で、三元中継が実施されました。
番組の構成と進行
南極昭和基地、朝日新聞社(東京)、エルカミノ・カレッジ(ロサンゼルス)の三拠点をインターネット上で結び、まず昭和基地からスタートしてライブ映像と最新ニュースを紹介。続いて、朝日新聞南極支局から帰国したばかりの中山由美記者の基調講演の後、「南極域からみた地球規模環境変化」や「南極域から探る地球史」などのプロジェクト研究に取り組む第46次観測隊と日米学生らが語り合い、その模様はWEB上で全世界に向けてライブ中継されました。
同企画には、アメリカ側からエルカミノ・カレッジの公開講座「ITビデオ・ジャーナリズム」を受講する学生のほか米国在住の邦人子弟、日本側からは首都圏の高校生など合せて約100名が参加しました。
企画趣旨
これまで「環境問題」は、特定の地域や国の個別の問題と位置付けられてきました。しかし、21世紀では、環境問題に国境はなくなりつつあり、一地域の「大気汚染」「海洋汚染」「森林伐採」などの問題は即、人類全体に影響を及ぼす時代を迎えています。
情報大陸といわれる南極大陸には、大気の循環によって地球上から様々な物質が運ばれてきて降り注ぎます。こうした物質や大気を封じ込めた氷を掘り出して、地球環境史を解明する「ドームふじ観測基地」から帰国した中山由美記者が、<南極で一番高い基地、ドームふじでの観測と暮らし>について講演しました。
いっぽう今春には再びエルニーニョ現象が発生する可能性が報じられていますが、アメリカ西海岸で身近に観察される自然界のトピックス「地球温暖化とウエストナイル熱」を事前に取材し、「南極域からみた地球規模環境変化の総合研究」とどう符合するか、一蓮托生となった地球環境システムを南北大陸間でリアルタイムで活発な質疑応答が行われました。
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■ 野本佳夫在ロサンゼルス総領事からのメッセージ
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■ ITビデオ・ジャーナリズム講座 (El Camino College) ■
ITの発達は、一般市民に映像メディアの解放をもたらし、これまでの視聴者がプロデューサーに変貌するきっかけを生み出しました。放送事業は、もはやマスメディアが独占する時代が過ぎ、これまで細分化されていた「撮影」「編集」「放送」の全プロセスが一個人で完結され得る時代がやってきたのです。この新しいメディアは、教育、エンターテイメント、アニメなどあらゆるジャンルに応用できます。 エルカミノ・カレッジで公開される市民講座「ITビデオ・ジャーナリズム」は、このような時代の要請に応え、新しいメディアの手法と可能性を追究します。講師は、元テレビ朝日特派員で、日米ライブフォーラム (httm:// www. liveforum.org) の木村正弘エグゼクティブ・プロデューサー。
これまでの、海外特派員としての豊富な取材経験および10年にわたるIT実験放送の成果を凝縮した授業のほか、特別プロジェクトとして昭和基地と朝日新聞東京本社を結ぶ南極三元中継が予定されています。
講座は3月6日から4月3日までの毎日曜日計4回(3月27日休講)、授業時間は午後3時から同6時まで。
南極三元中継は、4月9日(土)午後9時より10時半まで。定員24名で締切り。
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